教育内容

物理工学科のカリキュラム

物理工学科のカリキュラム

上の図の左は科学技術の進展の一例です. そして右は物理工学科のカリキュラムです. 入学前は量子力学も知らなければ自動車・飛行機のしくみ,テレビ・コンピューターのしくみも知りません(使うことができるのとしくみを知っているのは違います). したがって,入学前は実はまだ19世紀の人間なのです. これらを学ぶことによりやっと20世紀の人間になることができます. そして,卒業研究で最先端の技術に接し,やっと21世紀の人間に進化することができます.

入学してすぐにナノテクノロジーなどの最先端の技術を学ぶのは無理です. エジソンの蓄音機のような基礎からじっくり学んでいきます. このエジソンの蓄音機に相当するものとして,物理工学科では1年生の前期に物理工学セミナーを行なっています. 物理工学セミナーでは,前半5週間は研究室にわかれてセミナーを行ない,後半9週間はロボット競技会を行なっています (詳しくはこちら)

物理工学科の科目の例

卒業研究

4年生の卒業研究では,ナノテクノロジーなどの最先端の技術の研究を行ないます.

薄膜の積層作業

上の写真はマグネトロンスパッタ装置を使ってナノメートルオーダーの膜厚の薄膜を積層し,スピンエレクトロニクスの素子を製作しているところです.

エレクトロニクス(電子工学)は,主に固体中を電子がどのように流れるかにまで注目し,その流れを制御する工学です. スピンエレクトロニクス(スピントロニクスともいいます)は,その流れる電子のスピン(自転)にも注目する新しいエレクトロニクスです.

スパッタ装置discharge

(マグネトロン)スパッタ装置とは,ナノメートルオーダーの薄膜を作製する装置です. その原理は,加速した希ガス(アルゴンなど)イオンを原料ターゲットに衝突させ,ターゲットから原料の原子を飛び出させ,その原子を基板に1個1個付着させます.